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No.1089 魔法の調味料 塩麹

ちまたで噂の調味料、塩麹(しおこうじ)。米麹を発酵させた漬物床のようなもので、生野菜に和えてもよし、野菜を漬けて漬物にしてもよし。魚や肉を漬けて焼くと、西京焼や粕漬よりもまろやかな旨味が豊かなものになる。まさに魔法の万能調味料。


でもその前に。そもそも「麹(こうじ)」って何?から始まる。
「麹」とは、米、麦、大豆などに「麹菌」という食物発酵に有効な菌を繁殖させたもの。日本酒、味噌、食酢、漬物、醤油、焼酎、泡盛など、普段食べている発酵食品を作るのに欠かせない存在。米や麦が麹に変身すると、米や麦にはなかった天然ビタミンや必須アミノ酸といった豊富な栄養素を蓄えてくれる。

発酵食品の効能は、コレステロール抑制、動脈硬化予防、抗がん作用、整腸作用、アンチエイジング、美肌効果、疲労回復など、いいこと尽くし。それが美味しいなら言うことなし。味噌作りや糠床はハードルが高いけれど、塩麹はなんと麹と塩と水を混ぜるだけ。それなら私にも出来るかも 066.gif


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今や塩麹の第一人者で麹本まで出版されているおのみささん、野菜レシピの達人うーらさん、みやここうじブランドの伊勢惣さんのサイトなどを参考に、作った手順はこちら。

[材料]
麹  200g  (今回は乾燥麹)
水  200cc (ミネラルウォーター)
塩  60g


[作り方]
1. 麹を手でほぐして塩と混ぜ、保存容器に入れ、水を加える。
Salty Malty 塩麹

2. フタを少しずらして常温で放置。1日1回かき混ぜる。
Salty Malty 塩麹

以上。
麹の粒が柔らかくなって(見た目はお粥のよう、食べてみて芯が残らないくらい)、ふんわりと甘い発酵の香りがしたら完成。夏は5日~1週間、冬は1週間~10日ほどでできる(気温による)。完成後はきちんとフタをして、冷蔵庫で保存。(最初の数日は麹が水を吸いすぎて水を足したくなるけれど、徐々にまた水が出てくるので辛抱。それでもぼそぼそ状態でなかなか成熟せずとろりとしてくれない、、という方はこちら。)

※日本では生麹がよく使われているようですが、今回は伊勢惣さんのみやここうじという乾燥麹を使用。
伊勢惣さんによると、生麹と乾燥麹は湿っているか乾燥しているかの違いで、味や効果にはさほどの差は無いそう。
※乾燥麹(Dried Koji)はニジヤ(味噌コーナー付近)などの日系スーパーで手に入ります。アメリカの健康食品にこだわったグローサリーや通信販売サイトでは、オーガニックな乾燥麹(Koji)や、米麹よりやや味噌っぽい香りのする玄米麹(Brown Rice Koji)も入手可能。玄米麹は玄米本来の付加価値が期待される。
※サンフランシスコ近郊の方なら、すべて無添加、オーガニックな自家製発酵食品を手作り・販売されている「叡伝(Aedan)」さんから購入することもできます。米麹のほか、塩麹、味噌、納豆なども販売。商品受け渡しは、サンフランシスコのご自宅、ジャパンタウンや土曜日の日本語補習校でのピックアップなどいろいろ。お問合せは「nx4m-ogw☆asahi-net.or.jp」まで。(☆を@マークに変えてください。)
※アルカリ水は麹の活動を止めてしまうので、ミネラルウォーターを使用。
※麹が呼吸をして二酸化炭素を出すので、フタはぴっちり閉めないこと。
※おのみささんが紹介されていた乾燥麹を使った塩麹の作り方(ちょっと手間がかかるけれど早く完成する)と、今回の生麹用?の作り方を同じ乾燥麹(みやここうじ)で試しましたが、出来上がりはほぼ一緒でした。(今回の作り方のほうがやや芯が残る感じ。)なので、乾燥麹で今回の作り方でも大丈夫だと思います。
※「麹」は「糀」とも表記しますが、本ブログでは一般的な「麹」で統一しています。




出来上がった塩麹。塩味なんだけど、熟成されているのでしょっぱすぎず、やや甘みがあって、発酵しているのでお酒っぽい風味もあり。日本酒や酒粕は苦手なのに、塩麹の発酵の香りは鼻腔をくすぐっていい香り。

Salty Malty 塩麹


では、次はお料理編
by shina_pooh_at_sfo | 2011-10-16 16:02 | たべもの


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